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1on1で何を話す?目的から考えるミーティングのあり方

W-Insightコラム

1on1で何を話す?目的から考えるミーティングのあり方

1on1ミーティングを導入したけど、具体的にどんな話を部下とすればよいか考えている上司も多いかと思います。この記事では、1on1ミーティングと従来の面談の違い、1on1ミーティングの目的などを紹介します。1on1ミーティングの目的に基づいてどのようなテーマで話したらよいかを上げました。

この記事を読めば、1on1ミーティングで部下とどのようなテーマで話をするとよいかわかるようになります。ぜひ、最後までご覧ください。

1on1ミーティングとは

1on1ミーティングとは定期的に部下と上司が1対1で話し合うことをいいます。1on1ミーティングはアメリカのシリコンバレーで優秀な人材の流出を防ぐために生まれました。また日本においても、ヤフーが2012年から1on1ミーティングを取り入れています。その他、パナソニック、ソニーなどの大企業でも次々に導入されています。

1on1ミーティングと面談の違い

従来より上司と1対1の面談はありました。1on1ミーティングと面談の違いは何なのでしょうか。

従来の面談は年に1回、期に1回など比較的長いスパンで行われるのが一般的でした。話し合う内容は上司からの目線で、仕事の進捗状況の報告や業務に対する希望など。また、この面談は人事評価や人事異動とも関係していることが多く、部下の視線では守りの面談になりがちでした。

1on1ミーティングは週に1回、月に1回と比較的短期間のスパンで実施されます。1on1ミーティングで話す内容は直接評価には関係なく、取り組んでいる仕事の現状や将来への希望などさまざまな話題にわたります

1on1ミーティングの目的

このように1on1ミーティングと面談に違いがあるのはなぜでしょうか。それは面談と1on1ミーティングでは目的が大きく違うからです。従来の面談では部下への評価、評価に対するフィードバック、次の人事の希望などが含まれていたと思います。


しかし、1on1ミーティングの目的は「部下の育成」や「部下の仕事に対するエンゲージメント向上」「上司と部下の信頼関係構築」などにあるのです。

1on1ミーティングで話すテーマ

ところで1on1ミーティングを導入したが、話し合うテーマに困っているという上司も多いようです。ここでは1on1ミーティングで話す代表的なテーマを紹介します。

プライベートに関すること

プライベートな話は一見仕事に関係ないように感じますが、1on1ミーティングでは有効なテーマになり得ます。まず、プライベートに関する話しをして、お互いに仕事以外のことを知っておく自己開示はとても重要です。ニュースなどの時事ネタの意見を交換すればお互いの価値観もわかります。

また、1on1ミーティングを開始した時にお互いが緊張していれば、プライベートな話から話を始めるのも有効です

心身の健康状態に関すること

心身の健康状態に関することは毎回話しをしましょう。特に部下の業務量と健康状態、業務時間について感じていることを聞きましょう。特に1on1ミーティングでは定期健康診断ではわかりにくいメンタルの状態が把握できます。心身の健康状態を知ることも1on1ミーティングの重要な目的です。

モチベーションに関すること

モチベーションに関することは2つあります。「モチベーションが低下している部下」と「モチベーションを高めたい部下」へのアプローチです。

明らかにモチベーションが低下している部下には、何が原因になっているか一緒に考えましょう。「自分の能力以上の業務を担当している」「仕事上の人間関係で気になっていることがある」「業務に関して不安に感じていることがある」。部下の話をしっかりと傾聴し、話し合いましょう。

モチベーションを高めたい部下には、仕事に対する姿勢や取り組みを褒めることがいいでしょう。また、自分以外の他の人が、部下を褒めていたことなどを伝えると効果的です。

組織に関すること

組織の課題はなかなか上司から見えにくいものです。また、組織に関する課題は、緊急性を要しないものの重要な課題が多いため、1on1ミーティングでしっかりと共有したい話題になります。特に上司や組織への要望は日頃、伝えにくいものです。1on1ミーティングで話しをしっかり聞けば、人間関係のトラブルなどを避けられるかも知れません。

目標設定に関すること

従来の面談でも目標設定はありました。違いは1on1ミーティングにおける目標の通り、「部下の育成」にポイントがあります。

将来のキャリアに関すること

キャリア志向の強い部下、それほど強くない部下がいると思います。明確なキャリアビジョンを持っているのであれば、その強みを行かせる部署や将来チャレンジできる仕事の話しをすれば、モチベーションアップにつながります。


キャリア志向の強くない部下でも、日常業務を通じて感じている部下の強みを伝えることで、部下のキャリア開発につながります。

組織方針の背景に関すること

企業の方針は取締役会や部長会議、本社会議や支社会議を経て現場に伝えられます。そのため、達成すべき数値目標はわかっても、方針や目標の背景がわからない場合もあります。


1on1ミーティングでは定期的に部下とミーティングができるので、会社の上層部の考え方を伝えるにもよい機会です。背景や理由を知れば部下も納得感を持って、組織目標に取り組めます


まず、大切なことは上司が会社や組織の方針や方向性を部下と共有することです。このような背景があるので、方針が決まったという背景を知れば、部下も納得できるでしょう。その上で、「今の業務に対する考え」「目標にしたいこと」などを話すとよいでしょう。

1on1ミーティングで話したらよいこと

1on1ミーティングとは定期的に上司と部下が1対1で話し合うミーティングです。1on1ミーティングの目的は「部下の育成」「部下との信頼関係構築」などです。従来の面談と違い週に1回、月に1回など短い間隔で開催します。

記事では1on1ミーティングで話すテーマを例示しました。そのうち「プライベートに関すること」「心身の健康状態に関すること」「モチベーションに関すること」は毎回話し合うようにしましょう。その他のテーマはアジェンダを決めて、前もって部下と共有しておけば、部下の意見も聞きやすいでしょう。

話が続かないという上司の方は、質問に気をつけてみましょう。部下への質問方法が「はい」「いいえ」だけで答えられるクローズドクエスチョンになっていると、話題が広がりません。その場合、自由な回答ができるオープンクエスチョンを使いましょう。以下の記事でオープンクエスチョンを紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

部下を育てるオープン・クエスチョン

それでも話題が出尽くしたと感じる上司もいるかと思います。しかし、1on1ミーティングでは、以前に話したテーマを再び話してもよいのです。上司も部下も時間が経てば状況や考え方が変わっているので、違う話になるでしょう

また、1on1ミーティングでは、テーマ選びよりも部下が話したいことを話せているかが大事です。1on1ミーティングの目標は「部下の育成」と「上司と部下の信頼関係構築」であるためです。

最後までお読みくださりありがとうございました。

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