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1on1ミーティングのポイントは傾聴!部下との対話のあり方

W-Insightコラム

1on1ミーティングのポイントは傾聴!部下との対話のあり方

ある部下から進めているプロジェクトについて、相談を受けた上司。部下と一緒に問題を考え、アドバイスもしました。ところが、翌日その部下が辞表を提出したのです。昨日は親身になって相談に乗ったのに……。

このような場面は多くの会社で見られます。プロジェクトの相談は、部下の話の糸口に過ぎなかったのかも知れません。部下が本当に話したいところまで、話がたどり着けなかったのでしょう。1on1ミーティングには心理的安全性を高める効果があります。心理的安全性の高い職場であれば、部下の本当の相談を聞けたかも知れません。

この記事では、心理的安全性を高くできる1on1ミーティングと、1on1ミーティングのリーダー必須のスキルになる「傾聴」を解説します。ぜひ、最後までご覧ください。

1on1ミーティングとは

1on1ミーティングは、上司と部下が定期的に1対1で話し合うことをいいます。アメリカ・シリコンバレーで行われていた人材育成方法です。日本ではヤフーが導入したことで話題になり、現在では多くの企業が導入しています。


1on1ミーティングの目的は、職場の心理的安全性を高め、チームのパフォーマンスを最大化することです。また、「上司と部下がお互いのことを理解できる」「部下のエンゲージメントが高まる」「離職防止になる」などのメリットがあります。

傾聴はだだ聴くだけではない

コーチングにおける「傾聴」は、ただ部下の話を聴くだけではありません。ここでは傾聴のあり方を紹介します。

会話と対話の違い

まず、あなたは部下の話を聞けているでしょうか。忘れてはならないことは、1on1ミーティングが部下の成長の時間であることです。1on1ミーティングでは、全体の8割を部下が話している時間にすることが理想的です。

もちろん、時間だけが重要なのではありません。部下に関心があることはもちろん部下の関心があることにも、関心を向ける必要があります。これらが1on1ミーティングでの傾聴の前提段階でしょう。


また、「会話」と「対話」の区別を意識できているでしょうか。1on1ミーティングに必要なのは「対話」です。会話と対話は何が違うのでしょうか。会社においての会話は、たとえば「書類をあすまでに作成してください」のような要件を伝えることです。それに対して、対話は「相手の話や考えを引き出す」。言い換えると、意味を上司と部下が共有することです。

対話によって「引き出す」

対話によって、上司は自律した考えができる社員を育てられます。具体的に上司は、部下の次のような考え方を引き出せます。

  • 部下から、を開いて引き出す
  • 部下から、夢や目標、希望を引き出す
  • 部下の主体性を引き出す
  • 部下の考える力を鍛え、考える習慣を引き出す
  • 部下の向上心を引き出す

承認する

1on1ミーティングの傾聴で重要なものの中に「承認」があります。人は誰でも、他の人から認めてもらえるとうれしくなり、自己肯定感も高まります。

1on1ミーティングでは「存在承認」も大切です。「あなたがいてくれて助かりました」というのが存在承認です。

承認に似たような言葉に「褒める」があります。よい結果が出た人を褒めることも重要です。一方、人によっては結果だけを評価されていると感じ、逆効果になる場合もあります。存在承認と褒めることを組み合わせることも必要でしょう。

傾聴は1on1ミーティングの必須スキル

ここまで1on1ミーティングと、1on1ミーティングの必須スキルである傾聴を説明してきました。なかなか忙しいビジネスの現場で、部下と上司が1対1で話し合う機会は少ないでしょう。忙しいからこそ、1回30分間の1on1ミーティングを設けることに意味があります。忙しい中にあっても、部下と上司が理解し合えていることは大きな強みになります。

今回は、1on1ミーティングなどコーチングの基本になる「傾聴」に焦点をあてました。1on1ミーティングでは部下の成長のため、部下の話している状態が8割を目安にするのが理想といわれます。しかし実際には、個人面談との区別がうまくできておらず、上司の方が話していることもあるようです。1on1ミーティングは、部下の成長を促すものと忘れないようにしましょう。

「対話」の重要性は本文に記載した通りです。上司と部下が理解し合うためには「意味の共有」がポイントになります。また、最後の「承認」も重要です。このとき、Iメッセージの活用が有効だといわれます。言葉の主語を「I(私は)」にして話すのです。

「私は(I)助かりました。ありがとう」

このように相手の存在そのものを認めて対話を進められれば、傾聴もでき成果のある1on1ミーティングになるでしょう。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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