株式会社W-Insight

チームのコミュニケーション力を高め、共感しあえる職場を作る

W-Insightコラム

チームのコミュニケーション力を高め、共感しあえる職場を作る

多くの職場では、自分のチームでは良好なコミュニケーションがとれていると考えているようです。

私たちW-Insightが考えているよいコミュニケーションとは、次のような状態です。「共感力」を土台にして、部下同士、お互いの価値観や考え方を共有できている。

このようなお互いに共感しあえる職場を作るためには、「対話」が重要になります。

この記事では、対話を通じて、真のコミュニケーションができる職場作りについて説明します。

あなたの職場のコミュニケーションは十分ですか?

職場の上司に「あなたの職場は十分コミュニケーションがとれていますか?」と質問すると、上司は「私のチームはコミュニケーションが十分にとれています。笑い声のたえない職場です」と答えられることがよくあります。たしかに、その職場は、明るい活気のある職場でしょう。

しかし、相手の価値観や考え方に共感しあえる「真にコミュニケーション」がとられている職場になっているでしょうか。多くの場合、「対話」と「会話」を混同して勘違いをしていることがあります。

真にコミュニケーションがとれて、部下同士がやりがいを持って働くためには、「対話」を重視する必要があるのです。次から「対話」について解説していきます。

「会話」と「対話」の違い

「対話」と「会話」は似たような語感ですが、意味が違います。もちろん、「会話」も「対話」も職場づくりに欠かすことのできないものです。

ここでは「会話」と「対話」の違いを明らかにします。そして、もう少し深いコミュニケーションである「対話」の重要性について説明します。

「会話」とは

「会話」には2人または数人で話をすることという意味があります。また、ニュアンスとしては取り留めのない話が含まれます。会話や笑い声は職場の潤滑油で必要なものですが、どちらかといえば表面的なおしゃべりという印象です。

経営には「共感力」が不可欠

私たちは経営のMISSIONに以下のことを掲げています。

「私たちは、人がもつ内発的動機を大切にしながら、共感能力を養い、人材を育み、企業の成長を促す組織開発を支援いたします」

内発的動機とは自分自身の内面に沸き起こった興味・関心や意欲に動機づけられている状態です。この時、人は自分自身で目標を定め、計画を立て、実行できるようになります。そのために中心的な役割を果たすのが「共感力」です。

組織風土として「共感力」を備えることが最良の状態ですが、「組織は人なり」という言葉があるように、まずは人にフォーカスする手法もあります。人からはじめて、組織に定着させることが遠回りのようで、近道の場合もあるのです。

そのために必要なことはまず「自己理解」です。

自分のことを正しく理解できていない・自己肯定ができていない人は案外と多くいます。

そして、自分のことを「知る」と、今度は相手のことも「知りたくなります」

この時、自分と価値観の似ている人、価値観の違う人に気づきます。それによりお互いへの理解、興味がわき、共感につながるのです。そして、違う価値観の人も認める。そのうえで、組織として共通のゴールを目指すのです。

「対話」とは

一方、「対話」には、2人の人が向かい合って話をするという意味があります。一方的に話をするのではなく、相手の話を聴き、お互いの価値観や考え方を知ることが大切です。次に対話に必要な4つのことをお伝えします。

対話に必要なスキル

部下と良好な対話をしようと思えば、上司は以下のスキルを身につける必要があります。

傾聴

「傾聴」は単に相手の話に耳を傾けると思われがちですが、それだけではありません。部下に事実関係を聴くだけでなく、事実関係に対して相手がどのように感じているか聴くことも大切です。

また、部下は上司に話をすることで、情報の整理ができます。部下は、当初話をしようと思っていたこと以上のことに自ら気づき、自ら解決策まで考えられるようになります。そうなれば部下は飛躍的に成長できることでしょう。

承認

対話における「承認」とは「相手の存在を承認する」という意味があります。これを「存在承認」といいます。相手の存在を認めることは当たり前のようですが、案外とできていないものです。部下に安心感を与えるには大事なスキルです。

この他にも相手の変化を認める「変化への承認」、相手が成果をあげたときの「成果の承認」があります。

これらのことは、気がついていたとしても口に出さないと相手には伝わりません。

質問

「質問」とは、対話の相手に適切な質問を投げかけ、本人が自分で答えを見つけるようにサポートするスキルです。対話での質問は相手のために行います。ここでの質問は、相手を責めるような詰問にしないことがポイントです。

クローズド・クエスチョン(*1)は「はい」か「いいえ」を相手に選ばせる質問で、対話には向いていません。オープン・クエスチョン(*2)で相手が自由に答えられる質問がいいでしょう。

また、「このプロジェクトを成功させるにはどうしたらいいかな?」など、相手に新しい視点を与えるのも効果的です。

対話の相手さえ気づいていない答えを見つけるのが「質問」です。

*1クローズド・クエスチョンとは、「YES」「NO」という形で答えを求める質問

*2オープン・クエスチョンとは、回答者の回答範囲に制限を持たせず、自由に答えてもらう質問

観察

対話の重要なスキルに「観察」があります。観察とは部下の言葉以外の情報、「非言語情報」をキャッチすることです。人は言いにくいことを隠そうとする性質などがあります。それを非言語情報としてキャッチすることが必要なのです。

そのためには部下を意識的に観察できていることが大切です。部下のことは把握しているつもりでも、仕事に熱中するあまりおろそかになっている可能性もあります。

対話から共感力のある職場へ

近年、メンターとメンティーが1対1で対話を行う「1on1」を導入する企業が増えています。多くの場合メンターは上司で、メンティーは部下です。この1on1も対話なので、先に書いた対話のスキル「傾聴」「承認」「質問」「観察」が必要なのは、言うまでもありません。

従来、上司と部下の1対1の面談といえば、仕事の進捗管理や人事評価がほとんどでした。部下から上司への報告、上司から部下への指導。一方通行のコミュニケーションでした。これに対して、1on1は「部下が主役」の対話です。

部下がどのような価値観や考え方を持って仕事をしているのか把握することで、1on1の成果は大きく変わってきます。また、双方向のコミュニケーションなので、部下と上司の価値観が共感します。さらに1on1で質の高いコミュニケーションを重ねれば、どんどん共感力は深化していくでしょう。

「VUCA(*3)の時代」とは、不確実な現代社会を表した言葉です。時代が急速に不確実な変化を遂げている現代、上司としても常に部下に正解を示すことが難しくなりました。また、日本では労働人口が減少し、人材の流動化が進んでいます。

このような時代、1on1は上司と部下の質の高いコミュニケーションを図るには適したミーティング方法です。部下との質の高いコミュニケーションが実現すれば、社員の流出を抑え、チームのモチベーションを高く保ってくれるからです。

私たちW-Insightは、共感力をベースにすれば、さらに質の高い1on1が実現できると考えています。

※3VUCA:Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を並べた言葉

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