Z世代の特徴とは?他の世代と仕事に対する価値観は違うのか
Z世代と呼ばれる人たちが社会人として採用されるようになりました。Z世代はどのような特徴や価値観を持っているのでしょうか。それまでの世代とどのように違うのでしょうか。この記事ではZ世代とは何か?から始まり、Z世代の特徴や価値観を説明します。ぜひ、最後までご覧ください。
目次
Z世代とは
Z世代の明確な定義はありません。一般には、1990年代後半から2015年ごろまでに生まれた人のことをZ世代と呼びます。Z世代と呼ばれる人たちの特徴は、インターネットが普及した時代に育ってきたことです。また、SNSも使いこなし、ソーシャル・ネイティブとも呼ばれます。
Z世代の語源
アメリカでは1960年~1970年ごろに生まれた人を「ジェネレーションX」と呼びます。これは戦場写真家のロバート・キャパに由来する造語です。キャパが第二次世界大戦後に成長した若者たちをテーマにしたフォトエッセイに「ジェネレーションX」と名付けたことが始まりとされています。
「X」というアルファベットには、未知という意味があります。当時の第二次世界大戦の若者たちに「未知なる世代」を感じていたのでしょう。
それでアメリカでは、1960年~1970年ごろに生まれた世代を「ジェネレーションX」といい、それ以降に生まれた世代をアルファベット順で、「ジェネレーションY(1980年~1995年)」「ジェネレーションZ(1995年~2015年)」と呼びます。
アメリカのZ世代と日本のゆとり世代
日本では「バブル世代」や「ゆとり世代」という言い方で時代を表す言葉で表現しています。先に書いた通り、アメリカではジェネレーションX、ジェネレーションY、ジェネレーションZと表しています。
日本において「ゆとり世代」は、教育指導要綱の改訂により、2002年~2011年に義務教育を受けた世代です。1987年~2004年に生まれた人を指します。
時代的にゆとり世代とZ世代は重なる時期があります。しかしゆとり世代とZ世代では、成長してきた背景が大きく違っているのです。
Z世代の特徴とは?今までの若者との違い
それでは今までの若者とZ世代の若者にどういう違いがあるのでしょうか。具体的にみていきましょう。
自分らしさを大切にする
Z世代の若者は「自分らしさを大切にしたい」と思って行動します。それは学校教育やインターネット情報を通じて、「ダイバーシティ」「ジェンダーレス」などの感覚が身についているからです。多様性を受け入れて、「周囲と同じ」ではなく、「自分らしさ」を大切にします。
承認欲求が強い
自分らしさを大切にする一方で、承認欲求が強いのもZ世代の特徴です。SNSに若いうちから触れて育ったソーシャル・ネイティブであるZ世代。自分が「おもしろい」「美しい」などと思ったことを共有したいと考えます。
そして、自分の意見が受け入れられるだろうかと気にします。仕事においては評価を気にしすぎたり、ちょっとした指摘で落ち込んだりすることもあるかも知れません。
効率を優先する
前世代のY世代は、インターネット・ネイティブといわれます。Z世代はそれ以上にインターネットやスマートフォンに触れながら育ちました。当たり前のように効率のよい電子機器やアプリに囲まれて育ったZ世代は、自然に効率的な行動を好むようになりました。職場においては、旧態依然とした仕事のやり方を効率的なやり方に変えることを望むでしょう。
フラットなコミュニケーションを好む
インターネットが普及し、SNSの時代に育ったZ世代。そのため、Z世代は年齢・性別・職業を問わず、さまざまな人とのコミュニケーションを好みます。また、考え方の近い人でオンラインコミュニティーを作った経験がある人もいます。SNSは、オープンでフラットなコミュニティーです。職場においてもフラットなコミュニケーションを好みます。
Z世代の仕事に対する価値観
Z世代の仕事に対する価値観は、育った時代背景や特徴から次のようにいえます。
Z世代はワークライフバランスを重視する傾向が他の世代よりも強いようです。むしろ、仕事よりも家庭や余暇を優先したいと考える人が多いようです。消費も、余暇や趣味にかけることが多く、体験を大切にする傾向があります。
Z世代は現実的な側面があり、安定した企業で働くことを望みます。一方で、大企業がリストラしてきたことも知っているのです。そのため、Z世代にとっては大企業でも将来安泰と思っていません。転職することも視野に入れ、成長する産業で働けるように人生設計しています。
ワークライフバランスを重視し、家庭や余暇を大切にしているZ世代。Z世代が大事にしていることは、私生活を仕事に浸食されないことです。
Z世代が企業に求めていることは「楽しく働きたい」。逆に嫌っていることが「休日・休暇の取れない会社」です。私生活に影響が出るノルマのある仕事を嫌う一方、楽しいと感じる仕事は意欲的に取り組むようです。
SNSで育ったソーシャルネイティブのZ世代は、会社や上司ともオープンなコミュニケーションを求めます。また、ダイバーシティ&インクルージョンやSDGsなどにも触れながら育ってきたZ世代は、ボランティアや社会貢献活動に意欲的な面もあります。
Z世代の考えを積極的に取り入れる
ここまでZ世代の特徴・価値観などを説明してきました。Z世代の価値観は、これからの現代社会の価値観ともいえるでしょう。そして、その多くは企業にも求められます「ダイバーシティ&インクルージョン」「ワークライフバランス」「SDGsへの取り組み」。Z世代の考え方を積極的に取り入れることもよいでしょう。
一方、Z世代の社員は承認欲求が強いといわれます。仕事について積極的にフィードバックすることも必要です。また、効率を優先する傾向があるので、仕事を与える時は旧態依然とした仕事のやり方ではなく、仕事の目的を明確に伝えるといいでしょう。Z世代なりの新しい仕事のやり方を引き出せるかも知れません。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。