仕事へのモチベーションが業績に直結!社員をやる気にする方法
社員の仕事に対するモチベーションは、業績に大きな影響を与えます。多くの経営者やマネジャーにとって、社員のモチベーション管理は悩みの種でしょう。この記事では社員のモチベーション低下が職場に与える影響。そして、社員の仕事に対するモチベーションが高い職場の特徴を紹介します。
また、仕事に関するモチベーションの理論を簡単に説明。さらにモチベーションの中から内発的動機付けにフォーカスし、社員の価値観に訴える効果的な内発的動機付けを説明します。ぜひ、最後までご覧ください。
目次
仕事に対するモチベーションが職場に与える影響
社員のモチベーションの低下は、職場にどのような影響を与えるのでしょうか。具体的にみていきましょう。
個々の社員のパフォーマンスが低下する
モチベーションの低い社員は当然、仕事のパフォーマンスが低下します。モチベーションの低い社員が増えれば、チームとしてのパフォーマンスも低下します。また、モチベーションの低い社員の仕事ぶりは評価されないので、昇給や昇格は望めないでしょう。そうなると、ますますモチベーションが下がっていくという悪循環になります。
離職者が増える
優秀な人材が職場から離れていくことは、多くの経営者が心配していることではないでしょうか。モチベーションの低い社員が増え、チーム全体のモチベーションが低下すると、最初に離れていくのは優秀な社員です。
「この職場はやりがいがない」と感じて、その解決策として転職を選ぶ優秀な人材が増えてきます。
職場全体の士気が低下する
モチベーションの低下は、チームの士気に影響します。また、職場全体に活気がない・元気がないという印象を外部の方に与えかねません。
仕事に対するモチベーションが高い職場の特徴
「モチベーション」という言葉はよく使われます。モチベーションはビジネスにおいて、「動機付け」の意味で使われます。ビジネスにおける動機付けとは、社員に仕事の意味や目的を伝え、行動を起こさせることです。
モチベーションの高い職場には、次のような特徴があります。
- 社員が意欲的に仕事に取り組むため、業績が上がる
- 仕事への関心が高まるため、仕事の品質が向上する
- チームの士気が高まる
- チームの雰囲気・人間関係がよくなる
- 社員のエンゲージメントが高まる
仕事に関するモチベーション理論
仕事のモチベーションを高める研究は数多く行われ、多くのモチベーション理論があります。ここでは社員のモチベーションを高める上で、参考になる主な理論を紹介します。
マズローの欲求五段階説
モチベーション理論の基本として考えられているのが、「マズローの欲求五段階説」です。アメリカの心理学者アブラハム・H・マズローが提唱しました。人間は自己実現に向けて絶えず成長すると仮定した理論です。低次の欲求から「生理的欲求」「安全欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現欲求」の順に、欲求を満たしていくというものです。
企業で働いている人であれば、「生理的欲求」から「社会的欲求」は満たされているでしょう。しかし、「承認欲求」と「自己実現欲求」は満たされていない可能性があります。
「承認欲求」は、周りから認められたい・尊敬されたいという欲求です。「自己実現欲求」は、他の誰もが成し遂げていない仕事を自分が成し遂げたいという思いや、自分らしく生きたいという欲求です。
社員のモチベーションを高めるときには、「承認欲求」「自己実現欲求」を満たすアプローチが求められます。
二要因理論
アメリカの臨床心理学者フレデリック・ハーズバーグが提唱した理論に、二要因理論があります。モチベーションは衛生要因・動機付け要因の2つの影響を受けるという理論です。
衛生要因には、職場環境・賃金などが含まれます。衛生要因は社員が決めることはできません。
動機付け要因は、仕事を通じて得られる経験や達成感など仕事に関するものです。
この理論では、制度などで衛生要因を満足させるだけでは不十分であることを示しています。衛生要因と同時に動機付け要因にアプローチし、両方を満足させる必要があります。
目標設定理論
モチベーションの違いが、目標設定の違いによってもたらされると定義したものが、目標設定理論です。アメリカの心理学者ロックが提唱しました。
この理論のポイントとなるのは次の要素です。
- 困難な目標
- 明確な目標
- フィードバック
本人が受け入れれば、「簡単な目標」よりも「困難な目標」の方が成果は上がる。「曖昧な目標」よりも「明確な目標」が効果はある。また、早い段階で上司が「フィードバック」すれば、目標の成果はさらに向上するとされています。
仕事に対する2つのモチベーション
仕事へのモチベーションは「外発的動機付け」と「内発的動機付け」の2つがあります。ここではそれらについて簡単に紹介します。
外発的動機付け
外発的動機付けを簡単に説明すると、昇給や昇格など外部からの刺激により生じるモチベーションのことです。明確な目標を達成するために効果があるとされています。しかし、目標を達成してしまうと、効果が持続しにくい性質を持っています。
内発的動機付け
今、注目されているのは、内発的動機付けです。内発的動機付けは社員の価値観に合った仕事をすることなどで、仕事をしていること自体が楽しいと感じるような動機付けです。やりがいのある仕事をするといってもいいでしょう。結果的に仕事の成果も社員のエンゲージメントも上がります。
仕事に対するモチベーションを上げる方法
社員の仕事に対するモチベーションを上げる方法はいくつかあります。以下のようなことをすると効果があるといわれます。
- 定期的に部下と1on1ミーティングをして目標などを共有する
- チーム内の仲間意識を高め、目的を共有する
- 部下から相談があったら、いつでも話を聴く
- 部下の仕事のプロセスにフォーカスして、フィードバックする
効果的に仕事のモチベーションを高める価値観アセスメント
社員の仕事のモチベーションを高めるためには、内発的動機付けが有効です。近年では、昇給や昇格という外発的動機付けは難しくなってきました。また、外発的動機付けは一時的な効果に留まるので、常に動機付けをし続けなければなりません。しかし、昇給や昇格を続けていくのは難しいでしょう。
この内発的動機付けの方法として、多くの企業が1on1ミーティングを導入しています。上司と部下の信頼関係を高める手段としてとても有効です。しかし、すべての企業で1on1ミーティングが機能しているかといえば、そうでもないようです。制度は導入したものの「話すネタが尽きてしまった……」「会話が続かない……」など。
W-Insightでは「価値観アセスメント」「対話型コーチングスキル養成プログラム」などを提供しています。内発的動機付けにおいては、部下である社員がどんな価値観を持っているか知ることが重要です。W-InsightではAIツールで、社員一人ひとりの価値観アセスメントをします。部下の価値観を知った上での1on1ミーティングは、とても効果的です。
また、1on1ミーティングの対話では、「傾聴」「承認」「質問」「観察」が重要といわれます。しかし、これらを単なる知識やスキルとして習得しても、実際の現場で生かすことはなかなか難しいようです。「対話型コーチングスキル養成プログラム」は、セミナーとワークショップを組み合わせています。その中で対話の演習を通じ、対話の力を確実に熟成させます。
W-Insightでは、内発的動機付けや価値観、コミュニケーションに関するさまざまなプログラムを用意しています。職場のコミュニケーションやモチベーションに関することは、ぜひ、W-Insightにご相談ください。